ウチダ漢方薬10 ウチダ 柴胡桂枝湯 煎じ薬

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商品情報 第2類医薬品
  煎じ薬 煎じ薬は煎じの作業がありますがその薬効は、エキス剤よりも優れています。  
  主治(Mainly treatment)
少陽と太陽兼証(消化性潰瘍・肝胆膵の炎症)  
柴胡桂枝湯 ウチダ 柴胡桂枝湯 煎じ薬 ウチダ 柴胡桂枝湯 煎じ薬
  こじれた風邪に!腹痛・食欲不振に!
●ストレスを受けやすく、疲れやすい人、ストレスによる胃痛や腹痛があり、張ってくるものに使います。消化性潰瘍で痛むものにも使用します。
●漢方では、風邪の手当も体調や経過に応じて薬を選びますが、ウチダ柴胡桂枝湯煎じ薬は、風邪の後期や、胃腸症状を伴う風邪に用いる漢方薬です。
●スッキリ治りきらない風邪に用いる他、微熱や頭痛があったり、吐き気、腹痛といった胃腸症状を伴う場合にも効果があります。
●中くらいの体力の人に用いられる薬で、治りの悪いかぜはもちろんのこと、ストレスによって引き起こされる胃潰瘍などの内臓疾患から神経症まで、急性・慢性を問わず広範囲こわたって適用されます。
●最も多く胃潰瘍・十二指腸潰瘍で痛みのある場合に用います。
●胆石症・胆嚢炎・膵臓炎で、痛みのある場合にも用います。
●風邪がこじれて食欲不振・微熱などのある方で、頭痛や項痛を 伴う方に用います。
●癲癇(てんかん)にもしばしば有効です(芍薬を増量するとさらに良いようです)。
 
  【適応症】感冒・流感・肺炎・肺結核などの熱性疾患、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胆のう炎・胆石・肝機能障害・膵臓炎などの心下部緊張疼痛、肋膜炎、神経痛胃酸過多症、肝炎、血の道症肋間神経痛神経症てんかん潰瘍性大腸炎、腺病質、腎炎、不安神経症、チック症、不眠症、中耳炎、ヒステリー、マラリヤ、皮膚掻痒症。  
  【妊娠・授乳の注意】女性 ●妊婦または妊娠の可能性のある人は、使用できない場合があります。
 
 
区切り
●12月29日(木)~1月4日(水)は、ハル薬局実店舗がお正月休みです。
従って、この期間のご注文の発送は1月5日(木)以降になります。

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k0992 30日分 14,980円 15,729円(税込)
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区切り
  【診断のポイント】
●胸脇苦満と腹皮拘急(心下支結)
●自汗(首から上)、盗汗
●背や肩のコリ(頸項強)
 
  柴胡桂枝湯は、次のの方に最適です。
弁証論治
●肝気鬱結(肝気鬱滞) »
●肝脾不調(肝鬱脾虚) »
●肝胃不和(肝気犯胃) »
雲崗石窟(山西省大同市)  
張仲景(医方の祖)
  【効能効果】(efficacy)(健康保険上)
発熱汗出て、悪寒し、身体痛み、頭痛、はきけのあるものの次の諸症:
感冒・流感・肺炎・肺結核などの熱性疾患、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胆のう炎・胆石・肝機能障害・膵臓炎などの心下部緊張疼痛。  
  成分
中医薬(漢方薬)は、自然の植物や動物などを原料とした複数の生薬を処方した薬剤です。柴胡桂枝湯は、主薬の柴胡と桂枝(桂皮)をはじめ、下記の9種類の生薬からなります。柴胡と黄ごんの組み合わせにより、炎症をしずめる効果が高まり、桂皮は熱や痛みを発散させます。半夏は胸のつかえ感や吐き気をおさえる生薬です。そのほか、痛みをとる芍薬、滋養作用のある人参、炎症や痛みを緩和する甘草などが配合されています。
日本薬局方 サイコ(柴胡)5.0g 日本薬局方 ハンゲ(半夏)4.0g 日本薬局方 オウゴン(黄ごん)2.0g 日本薬局方 カンゾウ(甘草)2.0g 日本薬局方 ケイヒ(桂皮)2.0g 日本薬局方 シャクヤク(芍薬)2.0g 日本薬局方 タイソウ(大棗)2.0g 日本薬局方 ニンジン(人參)2.0g 日本薬局方 ショウキョウ(生姜)1.0g
 
 

【組成成分】…次は成分生薬の画像です。各生薬の詳細説明にリンクします。
柴胡  芍薬  半夏  生姜  桂皮  人参  大棗  甘草  黄芩 

李時珍(本草綱目の編集)龍門石窟(河南省洛陽市)
  使用方法
食前または食間に服用 食前または食間に服用してください。
食間とは…食後2~3時間を指します。
大人は1袋(1日分)につき水600ml(約3合3勺)を加え、あまり強くない火にかけ300ml(約1合7勺)に煮詰め、袋を取り出し、2~3回に分けて食前1時間または食間空腹時に温服します。
 
   
 
 
本剤は、〈煎剤〉です。
煎剤 煎剤…生薬に水を加えて煎じ(煮出し)、生薬の成分を抽出させた熱い煎じ薬を薬として飲むものです。
 
 
長生きの方(中国の100歳以上)

症例・病例・治癒例・case study
足跡【柴胡桂枝湯の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤を用いることをお奨めします。
 

1〈猩紅熱〉

治例図

4歳の男の子。

もともと細い身体だが、活発で動きの激しい子です。かぜをひいて医師の治療を受けましたが、順調とはいえず、高熱はいったん下がっても午後には上昇し、医師を手こずらせました。尿の検査で潜血反応があり、溶連菌の感染を告げられました。

その後、どうやら解熱してお母さんについてやって来ましたが、真っ青な顔をしていていつものような元気がないです。今でも時々熱が出るらしいです。体質をよく知っている子なので、すぐ柴胡桂枝湯をすすめました。やがて元気を取り戻し、1ヶ月後には、溶連菌の再検査の話は立ち消えになりました。医師はその経過から、何かを服用したことに気づき、しきりと聞きたがったといいます。私は公開することを許しました。

(注)溶連菌感染症は、溶血性連鎖球菌感染のことで、近年は、臨床医の間では「猩紅熱」を意味する病名として用いられることが多いので注意を要する。

弁証論治 リンク少陽病に表証を兼ねる »

・現代病名:猩紅熱

 
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2〈虚弱体質〉

治例図

5歳の男児。平素より風邪をひきやすい。体格はやややせ型で、食事の量はやや少ない。性格は神経質とのことである。よくのどが赤くなり、痛みがあるとのこと、熱も出る。又咳も長引く、汗をかきやすい。以上から柴胡桂枝湯を与えてみた。1年後の冬は、ほとんど風邪をひかなくなり、2年後の冬もとても調子がよいとのこと。その後、体重も増え、体格もよくなった。3年間服用し、全快した。

弁証論治 リンク脾陽虚(脾陽不振・脾陽虚弱・脾胃虚寒)証 »

・現代病名:虚弱体質

 
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3〈肋間神経痛が1週間で完治〉

治例図

Eさん(43歳・男性)は、右の肋骨下が痛むようになり、腕を上げることができなくなっていました。

外科では肋間神経痛と診断されましたが、Eさんは漢方薬での治療を望み、知人が営む漢方薬局に相談しました。

口が苦くなるなど少陽病の諸症状があったことから、柴胡桂枝湯が煎じ薬で与えられました。

1週間ほど服用を続けたところ、口苦や痛みが治まり、まったく生活に支障なく幼くことができるようになったということです。

・現代病名:肋間神経痛

 
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4〈数年采の耳鳴りが異なった漢方薬の併用で治った〉

治例図

また、W代さん(67歳)は3年前から両耳の耳鳴りに悩まされていました。
W代さんの耳鳴りは、左右で音が違う上に音がかなり大きく、日常生活に支障を来たすほどでした。W代さんには、朝に真武湯、昼に柴胡桂枝湯、夜には釣藤散が処方されました。
これを服用するようになって4ヵ月後には、音が気にならなくなっていました。さらに6ヵ月後には、日常生活に全く支障のない程度にまで軽減されたのです。現在は予防のために、同じ処方を飲み続けています。

弁証論治 リンク肝気鬱結(肝気鬱滞)証 »

・現代病名:耳鳴り

 
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5〈柴胡桂枝湯で痛みが解消〉

治例図

生花店を営むCさん(50歳)は、3ヵ月前にかぜをひいてから左胸に痛みを感じるようになり、ときおり激しい発作に襲われていました。
病院でエックス線検査をしたところ、特に異常は認められず、医師からは肋間神経痛との診断を受けました。ただ、特別な治療も指示されず、激しく痛むようなら、再来院してくださいとのことだったので、不安になり、その足で町内の漢方薬局に駆け込みました。
Cさんは、身長165cm、体重55㎏の中肉中背です。体力は人並みで、今までに大きな病気や、手術をしたことがないと告げると、薬剤師は柴胡桂枝湯を処方したそうです。
そして、指示通りに薬を飲みはじめると、1週間もたたないうちに痛みが治まり、10日ほどですっかり完治しました。
その後、1年経過しましたが、あのキリキリ刺すような痛みの発作に襲われることはないそうです。

・現代病名:肋間神経痛

 
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6〈代表的な漢方薬で胸の痛みを改善〉

治例図

かぜをひいた後、右胸の痛みに悩まされていた米穀店を営むAさん(60歳)は、近所の内科医院でX線検査を受け、肋間神経痛と診断されました。その医院の医師からは痛み止めの薬と湿布薬をもらいましたが、いつまでたっても痛みは消えません。
そこで、知人に紹介された薬局を訪れ、漢方に詳しい薬剤師に相談をしてみました。Aさんは腹直筋と肋骨の下が固く張ってはいるものの体力はあるほうなので、柴胡桂枝湯を勧められました。1週間ほど飲み続けたところ、胸の痛みが穏やかに、自然な感じで消えていったそうです。
今では、Aさんは重い米袋も難なく担げるようになり、店の配達も元気にこなしています。

・現代病名:肋間神経痛

 
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7〈麻黄湯と柴胡桂枝湯で完治〉

治例図

中学1年生のA子さん(13歳)は、学校でかぜをうつされたらしく、熱が39℃以上になり、しきりに全身の倦怠感を訴えています。食欲はなく、おかゆものどを通らず、水分補給だけをかろうじてしている状態でした。

それでも、比較的体力があり、汗の出も少ないことから、実証と判断され、麻黄湯を服用することになりました。

2日ほどで熱は下がり、そのあと、柴胡桂枝湯に切り替えたところ、3日ほどの服用で、症状はすっかり治まったということです。

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・現代病名:感冒

 
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8〈手術をせずに胆石と胆嚢炎が完治〉

治例図

もともと胆石があり、胆嚢炎を患っていたFさん(56歳・女性)は、手術をしない方針で西洋薬による治療を進めていましたが、製薬会社に勤務する家族の勧めで漢方薬を処方する内科を訪れました。

小太りで汗つかきなFさんには、柴胡桂枝湯が処方されました。朝昼晩の3回の服用を2週間続けたところ、背中の違和感が取れてきました。

こうして1ヵ月後には自覚症状がまったくなくなり、さらに半年後に検査をしたところ、すっかり完治しているのが分かったのです。

今でも体調を維持するために、引き続き柴胡桂枝湯を飲んでいるFさんです。

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・現代病名:胆石・胆嚢炎

 
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9〈2、3日で発疹が治まり、1週間足らずで完治〉

治例図

小学校1年生のM子ちゃんが発熱しました。母親は市販のかぜ薬を買ってM子ちゃんに飲ませていましたが、なかなか熱が下がりません。発熱は3日続き、心配になった母親が、M子ちゃんを連れて行きつけの漢方の専門家を訪ねたところ、はしかであることがほぼ確定しました。
口の中に、発疹の前兆症状であるコプリック斑が出ていたのです。

熱はあるものの食欲はさほど落ちていないM子ちゃんには、升麻葛根湯が処方されました。これを朝、昼、タと服用するのですが、服用した翌日、一気に発疹が出はじめました。
発疹は2~3日で治まったので、次は升麻葛根湯よりも効き目のやさしい柴胡桂枝湯に替えて、引き続き服用しました。すると、熱が下がるのも実にスムーズで、結局1週間足らずで完治したのです。M子ちゃんは、その後3日間休んだだけで元気に登校しました。

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・現代病名:はしか

 
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10〈多少進行した状態でも速やかに快方へ〉

治例図

母親が娘のK美ちゃん(4歳)を連れて漢方外来のある病院を受診したのは、K美ちゃんが39度の熱を出してから3日目のことでした。

事情があって、病院へ連れて行くのが遅くなってしまったのです。医師がみると、すでに皮膚の発疹が出ており、はしかとの診断が確定しました。病状も進んでいて、K美ちゃんは脱水症状を起こしかけていました。

そこで医師は、体力が低下しているときのはしかに適する柴胡桂枝湯と、水の調節作用がある五苓散を混ぜて処方しました。

これを服用すると、出かかっていた発疹が一気に出て、3日後には治まりはじめたのです。熱も下がり、脱水症状も改善されました。症状が進行した状態から漢方治療に入ったのですが、結局1週間ほどで完治してしまったのです。

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・現代病名:はしか

 
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10〈高所に上れなくなったとび職の若い男性が2年で完治〉

治例図

とび職のAさんは、26歳の若い独身男性です。レイノー現象に加え、めまいがしてふらふらするので、高い所へ上ることができない状態でした。病院では皮膚筋炎と診断され、しばらく治療しましたがよくならず、1年ほどたった11月に漢方薬局に相談に行きました。

薬局では、真武湯と当帰四逆加呉茱萸生美湯を勧められました。ふらふらするのは真武湯が適した証で、冷えには、当帰四逆加呉茱萸生姜湯が向いていたのです。

半年ほどして6月になると、ふらつきが取れてビルの工事現場の高い所にも上れるようになりました。証が変わったので柴胡桂枝湯と真武湯に変え、8月以降は柴胡佳枝湯だけを2年ほど続けたところ、皮膚筋炎とされた症状もすっかりなくなりました。

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・現代病名:レイノー症候群

 
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10〈数年できれいに治った〉

治例図

生まれつきアレルギー体質を持つ小学生のTちゃん(当時8ヵ月・女の子)は、近所の皮膚科でステロイド剤によるアトピー性皮膚炎の治療を受けていました。しかし、いっこうによくならないため、母親が以前、同様の症状を治してもらった漢方研究医に相談しました。

Tちゃんはぜんそく持ちで虚証体質のため、桂枝加黄耆湯柴胡桂枝湯の併用を勧められました。この処方を続けたところ、3歳のころには、皮膚の症状がきれいに治ったのです。

また6ヵ月からアトピーの症状が出た弟は、Tちゃんより体力があったため桂枝麻黄各半湯黄耆を加えた漢方薬が処方され、1年で症状がよくなりました。

姉弟は、漢方薬を飲むほか、半身浴も行っていました。これも治りを早めるのに大変効果的だったようです。今では2人とも、薬の必要がないほどよくなっています。

・現代病名:アトピー性皮膚炎

 
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10〈悩みが解消したら症状も消えた〉

治例図

S君(当時9歳・男の子)は子どものころ、アトピー性皮膚炎とぜんそくを交互に繰り返していました。漢方薬の柴胡桂枝湯を継続して使いながら、かゆみのひどいときは桂枝加黄耆湯を加えた処方を併用していました。

あるとき、家族関係についてのS君の悩みに気付いた医師は、両親を呼んで、S君の心のケアをするよう指導しました。すると、S君の症状は見る見るうちによくなっていったのです。

彼の場合、悩みや気持ちの不安定さが気の停滞を招き、それがアトピー性皮膚炎の症状となって現れていたのです。内面の悩みが改善されることによって気の巡りがよくなり、外に現れた症状も改善したわけです。

漢方薬の処方と同時に、気の流れに影響する心の問題に一歩踏み込んだ治療が、功を奏した一例です。

・現代病名:アトピー性皮膚炎とぜんそく

 
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10〈長引く咽頭炎が完治〉

治例図

看護師のMさん(51歳・女性)は、のどが痛んだので、勤務先の漢方を処方する医院でみてもらったところ、咽頭炎を発症していると診断されました。

20代の看護師Tさんも同様の症状で、二人とも虚証タイプだったため、麻黄附子細辛湯桂枝湯が処方されました。

しかし、Tさんが2、3日で治癒したのに対し、Mさんは改善せず、処方を柴胡桂枝湯に変えてもらったのですが、やはりかんばしくありません。実は、Mさんは医院の休診日に夫の実家で介護をするなど、休息が取れない状況で、体力が落ちていたのです。

そこで、柴胡桂枝湯十全大補湯を加えて処方してもらい、3日間服用したところ、症状はすっかりなくなりました。

・現代病名:咽頭炎

 
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10〈体力低下で虚証タイプに〉

治例図

会社員のHさん(43歳・男性)は、日ごろからさまざまな不快症状があるときに大柴胡湯を服用してきました。今回ものどの痛みと発熱が2週間ほど続くので、大柴胡湯を処方してもらいに、かかりつけの漢方医を訪れました。

Hさんは肋骨の下を押すと抵抗や圧痛があり、確かに実証タイプでしたが、体力が落ちていたため、医師は虚証タイプに処方される柴胡桂枝湯を服用するように勧めました。証が合わない強い薬を飲んだ場合、体が冷えるなど、よくない影響があるからです。

Hさんはいつもと違う薬を飲むことに内心不服でしたが、数日間服用したところ、症状は完全に消えてしまいました。

・現代病名:咽頭炎

 
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10〈柴胡桂枝湯加桔梗石膏で体力が回復〉

治例図

おたふくかぜの予防接種を受けずに小学4年生になったS君は、今年の春先におたふくかぜにかかり、2週間ほどつらい思いをしました。母親は当初、単なるかぜだと思っていたのですが、やがて、耳の下が腫れてきたので病院にかかるとおたふくかぜとの診断されました。

医師からは抗生物質の処方を受け、栄養を取り、安静を保つようにとの指示を受けましたが、S君は耳下腺の痛みでなかなか食事が取れず、体力もかなり落ち込んでしまいました。

S君は比較的体力のある子でしたが、これ以上体力が消耗しては…と心配になった母親が、漢方薬局で相談すると、柴胡桂枝湯加桔梗石膏を飲ませるように勧められました。

この薬を3日ほど服用すると、耳下腺の痛みが軽くなり、さらに飲み続けると1週間ほどで完全に腫れがひき、食欲も出て体カが回復したそうです。

もちろん、登校許可も受けることができました。

・現代病名:おたふくかぜ

 
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10〈こじれたかぜによく効く漢方薬〉

治例図

K子さん(14歳)は、かぜにがかったといって中学校から早退してきました。どうやら、仲のよい友人にうつされたようです。

体温計で熱を計ると、39度2分もありました。発熱のためか、全身がだるいといいます。おもゆも口に入らず、水がやっと飲めるという状態です。

汗はなく、関節が痛み、発熱のため顔が赤くなっていたので、麻黄湯を服用させたところ、2日後に平熱に戻りました。

しかし、熱自体は元に戻っても、関節の痛みはまだ残り、食欲は出てきません。かぜがこじれていると考えられたので、薬を柴胡桂枝湯に切り替えたところ、2日たってすっかり治りました。

柴胡桂枝湯はこじれたかぜに効果を発揮します。

・現代病名:かぜ

 
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10〈柴胡桂枝湯と真武湯でつらい症状が翌日にはすっきり〉

治例図

冬のある日、会社員のRさん(男性・42歳)は、かぜをひいたといって会社を早退しました。少し熱っぽいと感じたRさんは、その日は晩酌をやめて早めに休んだのですが、翌日に高熱が出てしまいました。

食欲もなく、関節も痛いため、その日は欠勤することに決め、かかりつけの漢方の専門医を訪ねようと思ったのですが、移動するのもつらく、しかたなく自宅で安静にしていました。しかし、症状はますますひどくなるばかりで、ようやく病院を訪れることができたのは、発症後3日もたってからでした。

漢方の専門医は、Rさんをインフルエンザと診断し、高熱や関節痛などを解消する柴胡桂枝湯と、体を温める真武湯を処方しました。

早速、その日のお昼に柴胡桂枝湯を服用したところ、数時間で熱が下がりはじめました。

さらに、夕方になってから真武湯を服用すると、徐々に高熱によると思われる頭重感や関節痛などの症状も解消し、Rさんは翌日、元気に出勤したということです。

弁証論治 リンク風寒(表寒)証 »

・現代病名:インフルエンザ

 
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10〈漢方薬で右手の突っ張りが改善した〉

治例図

50歳の主婦Tさんは、数年前に更年期障害になったそうです。最近、体が冷えやすく、寒くなると手の指先が白くなるレイノー現象が出るようになり、また、右手の甲の辺りに突っ張りを感じるようになりました。

夫の知人に漢方を扱っている医師がいると聞き、Tさんはさっそく訪れることにしました。診察の結果、強皮症ではありませんでしたが、そのままほうっておくと、強皮症になる可能性があるとのことです。

特に原因がないのに体が冷えるという症状のほか、腹診で下腹部に圧痛があることが分かり、瘀血を取り去る桂枝茯苓丸と柴胡桂枝湯が処方されました。

半年ほど服用したところ、体が極端に冷えることはなくなり、レイノー現象もほとんど出なくなりました。現在も服用を続けていますが、右手の突っ張りも緩和され、大変調子がよいとのことです。

・現代病名:レイノー現象

 
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10〈症状と一緒に夫婦喧嘩も治まった〉

治例図

夫とともにクリーニング店を切りもりしているJ子さん(52歳)。
わりあい元気で、大きな病気もなく毎日忙しく過ごしてきました。しかし、50の声を聞いてから生理が遅れ気味になり、肩こりやめまいに悩み始め、気分がふさいで接客もおっくうになってきたのです。また、ときにはイライラして夫にあたり、あまりしなかった夫婦喧嘩まで頻発する始末でした。
隣の漢方薬局の老店主がJ子さんのそんな様子に気付き、女神散柴胡桂枝湯を勧めてくれました。服用し始めて3週間ほどで肩こりとめまいが治まり、さらに1ヵ月後には、気鬱もイライラもなくなりました。J子さんの回復を最も喜んでいるのは、八つ当たりの的だった夫だということです。

・現代病名:更年期障害

 
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足跡【柴胡桂枝湯類似処方の紹介】…次の方剤は、使用目的が本方剤に比較的近い方剤です。あなたの症状とともに、比較検討してください。
 

リンク小柴胡湯 » …和解だけ表証がない。自汗、のぼせ・腹痛はない。腹証では胸脇苦満があるが、腹直筋の緊張はない。(少陽病)

 
 

リンク小建中湯 » …虚弱者、腹直筋の緊張があっても腹部は軟弱なことが多い。(太陰病虚労裏急)

 
 

リンク四逆散 » …より実証、腹直筋の緊張が上腹部のみでなく、下の方迄著明。(肝脾不和)

 
 

リンク黄連湯 » …心下痛あり、胸中煩熱の症、心下支結の腹証はない。(少陽病腸胃不和)

 
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  ●本剤は、漢方の古典「傷寒論」(しょうかんろん)、「金匱要略」(きんきようりゃく)(いずれも後漢時代)収載の処方に基づいて作られたエキスを、飲みやすく煎じ薬としたものです。
●本方は9種類の生薬から成り、小柴胡湯と桂枝湯の構成生薬をすべて含むので、小柴胡湯と桂枝湯の合方と考えられています。そこで柴胡桂枝湯と名付けられました。こじれたかぜや慢性疾患に効く小柴胡湯と、初期のかぜや神経痛などに効く桂枝湯を、約3対2の割合で混ぜた合方薬です。
●自然に汗ばんで、微熱、寒気、はきけなどを伴う感冒に使用します。
●食欲がなく、胸がつかえ、だるさを訴える場合に使用します。
●腹痛・胃痛が顕著である場合に使用します。
 
 

煎じ方その1 煎じ方その1
●土びん、ガラス製のポット、またはアルミやかんを使用して下さい。
注意:生薬には、タンニンを含有するものが多く、鉄びんの場合には鉄サビと化学反応して沈殿を起こすなど薬液に影響があるので使用しないで下さい。
●専用の自動煎じ器などを利用するのも良いです。
※ウチダの自動煎じ器『煎治』へ


クスリ

煎じ方その2 煎じ方その2
●土びん、またはアルミやかんに1日分(1袋)と約600ml(コップ3杯)の水を入れ、フタをあけたまま約半量(300ml)になるまでトロ火(弱火)で約30~40分煎じて下さい。
●できた薬液は、熱いうちに茶こしか、ガーゼで濾し、1日2~3回に分けて飲みます。また、服用時にはなるべく温かくして飲んで下さい。
●後で飲む分は、冷まして冷蔵庫に保管し、飲むときに電子レンジなどで温めて下さい。魔法ビンなど保温容器に入れておくのも良いです。
●1日分を煎じたら、すぐに濾しましょう。そのまま放置しておくと、成分が必要以上に抽出されて、害を及ぼすことがあります。


クスリ
神農本草経 神農本草経
中医薬学の基礎となった書物です。植物薬252種、動物薬67種、鉱物薬46種の合計365種に関する効能と使用方法が記載されています。
中国の紙幣

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